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関節運動の正式な呼び方を学ぼう③ 上肢・肩甲帯編

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こんにちは。

前回の「下肢・体幹編」に引き続き、「上肢・肩甲帯編」です。

この辺りのことはシュートに関わるとても重要な知識となりますので、まずは簡単に解剖学から見ていこうと思います。

それから関節運動を紹介してきます(^^)

 

目次

上肢・肩甲帯(けんこうたい)の解剖学

図を見ながら紹介していきます。

上肢とは主に肩関節から先のことを指します。つまり、肩関節肘関節手関節が上肢の大きな関節になります。

肩甲帯とは上肢の付け根の付近を指し、部位で言えば肩甲骨鎖骨などを含めたものになります。

なので肩甲帯という部位が明確に存在するわけではありません。

なので、「肩甲帯の動きが…」という場合は、肩甲骨や鎖骨、胸郭(きょうかく)の複合体の動きという理解で良いと思います。

その中で特に知っておいてほしいことは「肩甲胸郭関節」という関節です。

この関節は、普通の関節と違い肩甲骨が胸郭(肋骨)の上に筋肉によって張り付いているだけの関節になります。

なので普通の関節とは異なった動きをすることができ、上肢の土台として大きな役割を果たしています

 

上肢

さて、部位別の運動を見ていきましょう(^^)

肩関節

いきなり上肢の山場です!

肩関節は股関節と同様「球関節」ですので、言ってしまえば無限の方向性をもった関節です。

なので肩関節の動きを共有するためにはその動きと名前をしっかり理解することが重要です。

屈曲と伸展

これはあまりイメージがないかもしれません。

実は肩関節でも屈曲伸展があります。

屈曲は前方挙上と呼んだりもします。

簡単に言えば、前から手を挙げる動きが屈曲後ろに伸ばす動きが伸展となります。

外転と内転

こちらは基本通りの呼び方です。

腕を横に広げる動きが外転脇を締める動きが内転です。

外転は側方挙上と呼んだりもします。

外旋と内旋

ここからが少し難しいところです。

肩関節は大きな可動範囲があるため、外旋内旋姿勢によって3つのポジションがあります

つまり、3つのポジションそれぞれに外旋と内旋があるということです。

ちなみにこれからの画像では肘を曲げた状態で紹介していますが、これはわかりやすくするためです。

肘を曲げていなくても腕がねじれれば回旋は起きています(^^)

1st

1st(ファースト) ポジションは手をだらりと身体の横に垂らした姿勢です。

ここで腕を外に開くのが外旋お腹くっつけるのが内旋となります。

2nd

2nd(セカンド)ポジションは肩関節を90°外転させた姿勢です。

腕を軸にして手が後ろに倒れるのが外旋前に倒れるのが内旋になります。

野球など投球を伴うスポーツやバドミントンなどオーバヘッドスポーツでは必須の可動域となります。

3rd

3rd(サード)ポジションは肩関節を90°屈曲させた姿勢です。

つまり“前ならえ”の姿勢ですね。(写真はそこから肘を曲げた姿勢です)

手が外側に倒れるのが外旋内側に倒れるのが内旋になります。

これはバスケットのシュートに非常に重要な可動域になります。

すでに記事に登場している可動域でした(^^)

[getpost id=”746″ title=”シュート” ]

 

肘関節

肘関節は蝶番関節と呼ばれる関節で、ドアのように一方向にしか動きません。

なので関節運動は屈曲と伸展のみです。

屈曲と伸展

これは説明の必要はありませんね(^^)

肘が曲がるのが屈曲、伸びるのが伸展です。

手関節

厳密に言うと、手関節(手首)の動きは最初に紹介する2方向(掌屈−背屈、橈屈−尺屈)なのですが、

手に焦点を当てるということで、本来は別関節なのですが、回内と回外もここで紹介します。

掌屈(しょうくつ)と背屈

手首を掌(てのひら)側に倒すのが掌屈、その反対が背屈です。

掌屈は手関節のみで使う呼び方です。

背屈は足関節の動きでも出てきましたね(^^)

橈屈(とうくつ)と尺屈(しゃっくつ)

こちらも手関節のみでの呼び方になります。

橈屈は親指側に傾けることで、尺屈は小指側に傾ける動きです。

この難しい呼び方の由来は、前腕(肘から先の部分)にある2本の骨に由来します。

親指側にあるのが橈骨という骨で、小指側にあるのが尺骨という骨なので、こういった呼び方になったのでしょう。

回内と回外

こちらが実は手関節の関節運動には含まれない動きになります。

掌(てのひら)が上向くのが回外下を向くのが回内となります。

回外と回内という呼び方は足関節でもありましたね。

肩甲帯

肩甲骨の動きにフォーカスを当てて、肩甲帯の動きを見ていきます。

実はもういくつか動きがあるのですが、最低限この2つの方向の動きを知っておきましょう。

挙上と下制

肩甲骨を持ち上げる動きが挙上下げる動きが下制になります。

外転と内転

肩甲骨の動きにも外転と内転があります。

これは知っておくとエクササイズで非常に役に立つかもしれません。

外転は肩甲骨が広がり前に引き出される動きで、内転は背骨に向かって寄せ集まる動きです。

内転はベンチプレスなどで重要な動きになります。

 

いかがだったでしょうか。

上肢・肩甲帯の関節運動の呼び方でした。

この専門用語を使えるようにするのではなく、イメージできるだけで情報収集能力は大きく変わると思います。

少しづつ覚えていってくださいね(^^)

ちなみに、シュートは

「肩関節屈曲約40°付近で肘屈曲、前腕回内、手関節背屈でボールをセットし、肩関節屈曲と同時に3rd外旋と肘伸展、手関節掌屈でボールをリリース」する動きです。

イメージできましたか(^^)?

長文失礼いたしました。

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この記事を書いた人

BMSL管理人のアバター BMSL管理人 理学療法士

“痛みのないバスケ”を目指し活動している理学療法士です。
バスケ選手の身体の使い方を分析し、それに必要なケア・トレーニング方法などを日々考えています。
機能解剖学的視点から新たなシュート理論を構築中です。

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