捻挫の後って、なんとなく復帰していいのかな…
よくありません…。
復帰前にチェックしておきたい足の動きについて紹介します。
こんにちは!BMSL(@Basketball_MSL)です!
足首の捻挫はバスケをしていれば一度や二度は必ず経験があるケガではないでしょうか。
程度は様々ありますが、「痛くないからOK」はもう古い考えです。
痛くなくても足関節の機能が復帰のレベルになっていなければ、再発したり、別の怪我に繋がったり、いいことはありません。
ここでは、復帰前にチェックしてほしい「可動域」について解説します。
基本的にはセルフで行えるものですが、保護者の方や指導者、仲間にチェックしてもらうことも必要でしょう。
簡単にできるものなので、現在復帰を目指している選手、過去に捻挫をしたことがある選手は、
プレーできていたとしてもチェックしてみてほしいです。
理想は左右差がないこと。
左右差があっても復帰することはできますが、その原因がわからないまま放って置くことは良くないです。
左右差があることも認識できず、改善もせず、プレーに復帰することが最悪です…。
確かに…
可動域が狭まっているということは、プレーの幅も知らず知らずのうちに狭まっている可能性もあります。
それではチェックしていきましょう!
- 本記事の筆者
1. 底屈・背屈の可動域
まずは足首の前後の動きです。
この動きが十分に出ていないと、変にひねってしまうなど、正常な動きを誤魔化すような現象が起こってしまいます。
これを「代償動作」と呼びます。
足首の一番基本となる動きなので、確実に回復させたいところです。
まずは底屈・背屈の動きのイメージを図で見てみましょう。
底屈とはつま先立ちをするような動きで、背屈はつま先を上げる動きです。
意識したことはないかもしれませんが、歩きや走りなど基本的な動きでも必要な可動域となります。
では具体的なチェック方法を見ていきましょう。
まずは底屈です。
底屈のチェック方法
図のように、正座の姿勢で底屈の動きを確認していきます。
よくあるのは、この姿勢で足首の後ろの方につまり感が残存しているケースです。
アキレス腱周囲などの硬さが残存していると、このような症状が生じやすい印象です。
こういった症状にはマッサージやストレッチがセルフケアとしては良いでしょう。
背屈のチェック方法
次に背屈です。
図の様に、かかとを地面につけた状態で膝を前に出していきます。
アキレス腱周囲の伸長感があるのはそこまで悪いことではありませんが、前方につまり感が生じるのはまだまだ足首が硬い証拠。
また、スネの骨が倒れる角度に左右差がある場合もまだ硬さが残存している証拠になります。
背屈はとても重要な機能なのでもう少し詳細にチェックしましょう。
次は同じ動作を前方から見てみます。
スネの骨が倒れる方向を見てみて下さい。
左側はつま先の方向と一致してスネの骨が倒れていきます。それに対して右側はつま先よりも内側に倒れています。
内側に倒れてしまうのは、まだ足首が硬い証拠となります。
これが先ほどの「代償動作」になります。
まっすぐの動きを「ひねり」で誤魔化していますね。
なうほど
ちなみに、この動きはKnee in Toe Out と一致すると思いませんか?
キレイな背屈が出ないと、別部位のケガにつながる可能性が高まるのはこのせいです。
2. 回内・回外の可動域
次は聞いたことのない動きかもしれません。
回内・回外は足関節をひねる動きです。
この動きは捻挫の姿勢というイメージかも知れませんが、スポーツにおいて非常によく使う足関節の動きです。
足の裏が内側を向くのが回外で、外側を向くのが回内です。
多くの足関節捻挫をした選手は回外が硬いまま(動かすことができないまま)復帰している印象があります。
おそらく、回外で捻挫(内反捻挫)を引き起こすことが多いために、身体は自然と回外をしないように動きを制限するからでしょう。
その結果、回外をしない身体の使い方が自然と身についてしまうのです。
先程も言いましたが、回外の動きはスポーツにとって重要な動きです。
可動域の左右差をなくし、その可動域をしっかりと筋肉で制御できるようにならなければ、ケガ前のパフォーマンスに戻ることは難しいでしょう。
\ 回外の動きとパフォーマンスについてはこちら /
回内・回外のチェック方法
図のように椅子に腰掛け、スネの骨を地面に対して垂直に立てます。
この垂直を維持したまま、足の裏を内に向けたり、外に向けたりしてみましょう。
特に捻挫した方の足は動かしづらいはず。
左右差なく回外の動きが出せますでしょうか。
なんか、痛くないのにガクガクなるぞ!!
先程も書きましたが、この回外の動きは外反捻挫の動きです。
なので、グイグイと闇雲に可動域を増やすことはオススメしません。
図のように自分の動かせる範囲で徐々に可動域を広げていきましょう。
自分で制御できない可動域が広がっても、それは捻挫の再受傷につながるリスクを高めているだけです。
3. 足の指の可動域
さて、最後に足の指の可動域です。
指も…?
実は、足関節の捻挫でも安静期間を過ごしている内に、足の指が硬くなってしまうことはよくあります。
足関節と足の指は共同して働く重要な機能を持っているので、復帰前には足の指も左右差のない可動域を獲得しておきたいです。
まずは指を反らす可動域からです。
図のように四つ這いからお尻を下げていき、指を反らしてあげましょう。
柔らかければ左右に伸長感や痛みの差はないはずです。
う…!
次に曲げる可動域です。
図のように、足の指を握ります。
とても単純な動きですが、足の指の動きの確認は重要です。
握る動きで左右差がある場合は、可動域の不足や握る筋肉の機能不全が疑われます。
靴を履くので意識されないことが多いのですが、指の動きはバランスに大きな影響があります。
つまりパフォーマンスに直結するということです。
まとめ
お疲れ様でした!
簡単に内容を振り返ります。
痛くないからOKは古い!
捻挫に限らずですが、何かしらのケガをしてからの復帰において、「痛くないからOK」は古いです。
痛くなくても、弱い、硬い、のであれば再発や別のケガの原因になりかねません。
「復帰はしっかり動かせる足になってから」にしましょう!
底屈・背屈は基本の動き!
底屈・背屈は歩く、走るなど、基本的な動きに必要になります。
そのため、この動きが硬いとすぐに別の動き(多くはひねり)にて代償が生じてしまいます。
必要度が高いため、体が勝手に「代償動作」で解決してしまうんです。
それを防ぐためにも、捻挫後には特に気にしておきたい“基本の”可動域です。
回内・回外を忘れるな!
回内・回外は、普段の日常生活で必ずしも必要になる動きではありません。
しかし、バスケットのような横方向に加速する動き、ストップ、ターンなどが必要なスポーツにおいては、硬いままでは損をします。
特に、回外は捻挫をした時の姿勢であることが多く、脳みそが無意識的にその動きを避けるため、
「なんだかうまく踏ん張れない」といった原因になる場合もあります。
しっかりと使える可動域の獲得が必要となるでしょう。
指の動きを侮るなかれ!
足の指は、踏ん張りにも、センサーとしての役割にも重要です。
捻挫の後、足をかばっていた期間が少しでもあれば、その機能は低下していると考えてください。
機能の回復には、まずは可動域の確保が必要になります。
決して侮らず、足の指にも意識を向けてあげてください。
おわりに
いかがだったでしょうか。
「底屈・背屈」、「回内・回外」、「指の反らし・握り」どれも左右差なくクリアできましたでしょうか。
冒頭にも書きましたが、理想は左右差がないことです。
ただ、左右差があるから復帰してはいけない、というわけでもありません。
復帰しながらも、ケガによる左右差を認識し、自らケアしていくことができれば、再発や別ケガのリスクは抑えられるでしょう。
まずは、このチェックを通じて自らの足の左右差を認識することから始めてほしいです!
皆様が、痛みの残存や捻挫の再発なく復帰できることをBMSLは祈っております。
長文失礼いたしました。
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