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スポーツ復帰の新たな指標:Ankle-GOスコアの可能性

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こんにちは!BMSL(@Basketball_MSLです!

バスラボ

今回は最近注目されている競技復帰に向けての機能テストについてお伝えしようと思います。

そういえばBMSLの機能テストってあったよね?

バスラボ

よくご存知で!
Physical Fitness Test for Basketball Players ですね?
これは元気な人を対象にしたものです。
今回紹介するのはケガした人がスポーツ復帰するために実施するテストになります。

スポーツ選手にとって、ケガは避けられないリスクの一つです。特に外側足首捻挫(LAS)は、スポーツ関連の怪我の中でも最も一般的なものの一つ。

復帰の判断が主に経過時間に依存していた従来の方法に代わり、科学的根拠に基づく新しいアプローチが求められています。そこで最近注目されるのが、「Ankle-GOスコア」です。

このスコアは、アスリートがスポーツに復帰する際の客観的な基準を提供し、復帰のタイミングを科学的に判断するための新たなツールとして開発されました。

復帰の基準がケガからの経過時間で決まるってめっちゃわかる…

バスラボ

ですよね。
実は我々専門家も復帰の基準となると頭を悩ませることが多いんです。

  • 本記事の筆者
BMSL管理人について
目次

Ankle-GOスコアとは何か?

Ankle-GOスコアは、外側足首捻挫後をした選手がスポーツに復帰するための客観的な基準を提供するために開発された臨床スコアです。このスコアは、信頼性の高いテストとカットオフスコアを基に構築されており、選手の機能的な回復を評価することができます。

カットオフスコア(カットオフ値):定量的な検査(テスト)で検査結果を陽性か陰性か決める値のこと

バスラボ

つまり〇か×かを決める基準値ということになります。

論文の紹介 

ここでAnkle GOの研究論文を一つ紹介しようと思います。

Development and Validation of the Ankle-GO Score for Discriminating and Predicting Return-to-Sport Outcomes After Lateral Ankle Sprain. Brice Picot et al. Sports Health. 2024 Jan-Feb.

研究の背景と目的

この研究は、64人の患者を対象に行われ、Ankle-GOスコアの信頼性と妥当性、そしてスポーツ復帰のレベルを予測する能力を検証しました。

患者は、外側足首捻挫を経験した後、2か月と4か月の時点でAnkle-GOテストを受け、その結果をもとに復帰状況を評価しました。

研究の結果と臨床的意義

研究の結果、Ankle-GOスコアは外側足首捻挫後のスポーツ復帰を予測するための有効かつ信頼性の高いスコアであることが示されました。

特に、スコアが8ポイント未満の患者は、以前のレベルでのスポーツ復帰が難しいことが明らかになり、臨床現場での意思決定において重要な指標となることが示唆されました。

バスラボ

つまり捻挫後にこのテストをして、8点まで回復していないと復帰は難しいということになります。
もちろんケースバイケースにはなりますが、一つの基準にはなりそうですよね。

今後の展望

Ankle-GOスコアは、スポーツ医療の分野において、選手の復帰を科学的に支援する新たな基準を提供する可能性を秘めています。今後の研究では、さらに多くの患者を対象にした大規模な試験や、異なるスポーツにおける適用性の検討が求められます。

バスラボ

研究論文にはこうした展望が描かれることがありますが、Ankle GOも今後たくさんのデータが集まることで、さらに良いものになる可能性があるということですね

おわりに

スポーツ選手の怪我からの復帰は、単に時間経過で解決する問題ではありません。

バスラボ

もちろん痛くなければOKでもありませんよ!

とはいっても地域のスポーツ現場に医師や専門家が常駐しているわけでもないでしょう。指導者や保護者が止むを得ず素人判断で復帰を許可し、それが原因で再発や選手の将来を狭めていることも実際には多々あるのではないかと思っています。

バスラボ

これは仕方ない面もありますよね。
とはいうものの、この論文によれば
(これまでは)復帰の基準がないので専門家も相談されても明確な答えがないのが現状だったということなんですよね…。

なので今回紹介したAnkle-GOスコアのような客観的な評価ツールは選手、指導者、専門家、選手を取り巻く全員が待っていた待望のツールとなりえます。

このツールがさらに発展することで、選手の安全とパフォーマンスの向上にどのように貢献できるのか、今後の研究成果も含めて期待したいですね。

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この記事を書いた人

“痛みのないバスケ”を目指し活動している理学療法士です。
バスケ選手の身体の使い方を分析し、それに必要なケア・トレーニング方法などを日々考えています。
機能解剖学的視点から新たなシュート理論を構築中です。

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