チームとしてケガからの競技復帰にも力を入れていきたいけれど、どんなアイテムがあったらいいんだろう…?
競技復帰をサポートしてきた者として、体育館にあったら嬉しい実用的なアイテムを紹介します!
最近、“ケガからの競技復帰にも力を入れたい”というチームが増えてきた印象があります。
これまでの「リハビリは病院任せ」の状況から、チームとして選手のリハビリにも取り組むという意識が出てきているようです。
今回はそんなチームの後押しをするべく、病院で働く専門家として
『体育館にあったら嬉しいリハビリアイテム4つ』
をご紹介します。
病院と共通のアイテムを持ち、選手のリハビリサポート体制が整うことで、
競技復帰までの期間やリハビリの質にもたらす影響は絶大です。
それでは早速参りましょう!
- 本記事の筆者
【チームで持つべきリハビリアイテム4選】一覧
今回ご紹介するのは、以下の4つのアイテムです。
- バランスマット
- 各種チューブ
- トレーニングマット
- メディシンボール
これらを用意すれば、ケガからの競技復帰を最低限サポートできるでしょう。
チームのサポートがあれば、リハビリもスムーズに進むこと間違いなし!
何より選手の未来を守るためと考えれば、決して高くないアイテムたちです。
【チームで持つべきリハビリアイテム4選】競技復帰へのメリット
これまで多くの選手のリハビリに関わってきましたが、リハビリがスムーズに進むケースには、特に周囲の協力があることが多いです。
周囲の協力とは私のような病院スタッフ以外の、保護者、指導者、チームトレーナー、チームメイトなど、選手を取り巻く人がリハビリに関心を持ち、サポートしてくれる環境があるということです。
ケガにもよりますが、競技復帰までの道のりは長く険しいもの。
多くのサポートがあったほうがリハビリはスムーズに進みます。
競技復帰のサポートに必要なこと
競技復帰のサポートには大切なことがあります。
それは、その選手のリハビリに関わる人たちが
- 共通の認識を持って
- 継続的に
- 段階的な
- 負荷をかける
ことの重要性を理解していることです。
「船頭多くして船山に登る」ではないですが、全員が違う方向を向いていてはリハビリがスムーズに進むはずもありません。
どんなケガで、今どんな状態で、どこまで負荷をかけることができて、今の課題は何なのか。
リハビリに関わる人は知っておかなければなりません。
体育館にリハビリアイテムがある利点
といっても、プロチームのように専門家集団がいるわけでもないので、細かい病態やリハビリの進行状況を共通の認識として持つのには限界があります。
そこで役に立つのが、今回のテーマでもあるリハビリアイテムです。
つまり、
「今、病院でこれやってます」
を体育館で実施できれば、リハビリも大きく道を外れることはなくなります。
どのようなアイテムが体育館にあるのかわかれば、専門家はそのアイテムを利用した自主メニューを作成することができ、
これにより指導者や保護者が“なんとなく見聞きしたメニュー”をさせることもなくなるでしょう。
今まではコートサイドでハンドリングさせてばかりだった…。
まさに
- 共通の認識を持って
- 継続的に
- 段階的な
- 負荷をかける
環境が出来上がるのです。たったこれだけで。
私としても、
「チームにこんなアイテムがあります」と提示してくれるだけで、
①病院外でも効率的なリハビリができる!
②そういったサポート体制のあるチームに所属している!
③競技復帰をみんなで目指せる!
という心強さを感じます。
これから紹介するアイテムは、スポーツ疾患の診療に当たる病院にはあるであろうものを選んでいます。
まずは病院と共通のアイテムを持つことで、選手のリハビリサポート体制を整えましょう。
とてもシンプルなことですが、同じアイテムがあるというだけで、
競技復帰までの期間やリハビリの質にもたらす影響は絶大です。
【チームで持つべきリハビリアイテム4選】
それではリハビリアイテムをご紹介します。
①バランスマット
こちらのバランスマットは、BMSLでもたくさん登場しているマストアイテムになります。
どんなものかというと、グニャグニャとした弾力のある座布団のようなものです。
低反発枕のように沈み込むわけではなく、「プリッ、モチッ」といった反発があり、触感は気持ちの良いものです。
アイテムとしてとてもシンプルなので、様々なメニューで利用することができます。
まだ足をつくことができない状態の選手から、完全復帰直前の選手まで幅広く使えるので重宝すること間違いなし。
軽くてかさ張らないので、ひとつ上のサポート体制を目指すのならこれ!といったところでしょうか。
こちら、さすがに汚れましたが5年使っても問題ありませんでしたよ。
②各種チューブ
こちらはセルフエクサイズの王道アイテムです。
もちろんリハビリアイテムとしてかなり有用です。
ケガした部位のトレーニングもそうですが、いわゆる患部外(ケガしていない部位)の筋力維持・向上でよく使います。
とくに股関節周囲の筋肉は鍛えて損もないので、まだ歩けない状態でもガンガントレーニングする場合も。
そんなときによく利用するのがこれなんです。
BMSLでもいくつか短いチューブを利用したエクササイズを紹介しています。
長いチューブは相方を必要とする場合が多いですが、短いチューブは自分の体の範囲で巻けるのが大きなメリットになります。
ケガの状態やもっている筋力によって調整が必要なので、バンドの強さは複数持っていったほうが良いでしょう。
③トレーニングマット
実は、個人的に一番用意して欲しいアイテムがこちらです。
なぜなら、床面と接触する部分が痛いとリハビリに全く集中できないからです。
リハビリメニューでは横になって行うものも多いので、これがあるだけでセルフメニュー指導の選択肢が増えます。
むしろ、こういったマットがある前提で指導している場合も少なくないはずです。
各姿勢ごとに床との違和感が少なくなれば、効果効率、モチベーションも高まるでしょう。
私自身、「体育館にマットあります」
の言葉でどれだけホッとするかわかりません。
最もエクササイズの効率を上げてくれるアイテムと言っても過言ではないでしょう。
ちなみに、私のオススメはこれ↓
少し値が張りますが、間違いない。
レビューの記事も書いているので、興味があればぜひ。
④メディシンボール
メディシンボールとは、中に砂などが入った重いボールです。
リハビリ中でも重りを使って実施したいメニューはあります。
その際に、体育館で使うなら間違いなくメディシンボールになります。
ダンベルのように硬くないので床を傷つける心配もなく、使い方次第で様々な負荷をかけられることがメリットです。
もちろんリハビリ以外でもガンガン使えるアイテムですので、体育館にズシッと置いておくだけで自然と使用頻度は増えてくるでしょう。
最大で6つ、体育館に置いてあるのを見たことがあります笑
LINDSPORTSさんのメディシンボールは重さに関わらず直径が35cmあるのが良いですね!
軽い重量だとサイズも小さくなることが多いので、おすすめです。少々かさばりますが。
【チームで持つべきリハビリアイテム4選】まとめ
競技復帰に向けて、体育館にあったらいい!と思うリハビリアイテムをご紹介しました。
- バランスマット
- 各種チューブ
- トレーニングマット
- メディシンボール
冒頭でも書きましたが、競技復帰において周囲のサポートは超重要です。
もちろん本人の頑張りが前提とはなりますが、リハビリに取り組める環境をチームが作ってあげることが競技復帰の後押しとなります。
「練習中、体育館では声出しとハンドリング」
これは非常にもったいない!
ハンドリングも合間でやりながら、バランスマットに乗ったり、チューブで筋トレしたり、競技復帰に向けたリハビリの時間を取らせてあげましょう。
そんなことが実践できるあなたのチームは、1つも2つも進んだ体制を整えていると自信を持って言えるはず!
競技復帰もサポートできるチームとして、胸を張って一歩を踏み出していただければと思います。
尚、リハビリについて気になることなどあれば、お気軽にお問い合わせ下さい!
Twitterアカウント(@Basketball_MSL)が一番早く反応できるかと思います。
バスラボでは、オリジナルのバスケ資料をnoteで販売しています。
資料タイトル一覧
- 機能解剖学に基づくシュートフォーム
- シュート探求:肘の挙がりと曲がり
- No!More!オスグッド・シュラッター病
- Physical Fitness Test for Basketball Players
「曖昧なシュート指導からの脱却」、「障害予防の啓発」、「バスケに特化したスポーツテストの普及」を目指し、資料を作成・販売しています。ぜひチェックしてみてください!
目から鱗の筋トレ科学本↓↓↓
理学療法士の先生が書いてます。
コメント